ディミトリ・ホヴォロストフスキー(Dimitri Hvorostovsky) のニュース

寒いですね。NYは雪です。寒いです。手がすぐ冷たくなってしまう・・・    まるで、ボエームのミミの気分(笑)

さて、数日前にオペラ界にとても残念なニュースが舞い込みました。

ロシア人のスターバリトン、ディミトリ・ホヴォロストフスキー氏が、今後のオペラステージからは撤退するというショックなニュース!

彼は去年6月に脳腫瘍が見つかり、その後夏をかけての集中治療後、秋に劇的なカムバックをしましたが、完治はしておらず、まだ治療は続いていたようです。ホヴォロストフスキー氏からファンへのメッセージでは、「体のバランス感覚がとれににく、ステージ上で、フルプロダクションに出演するのは、とても難しくなってきた。」ということでした。確かにマイク無しで大きな会場で、フルのオーケストラと共に歌い、演技もする平均3、4時間のオペラ舞台。。。健康な人間でもすごい体力消耗。それを、脳腫瘍の治療を受けながら、ジェットセッターのように世界中を飛び回りながらこなす・・・・(゜-゜)

ということは。。。。メトロポロタンオペラで3月30日から始まる、「Eugene Onegin エフゲニー・オネーギン」は、オペラファン待望である、ホヴォロストフスキー氏とアンナ・ネトレプコのロシアンスター達によって歌われる(演じられる)ロシアンオペラが、夢となってしまったんですよね。

私自身は、特に彼のファンというわけではないので、彼の手術後をフォローしていたわけではないし、その後もメットやらカーネギーやらでフルで歌い、ヨーロッパでもフル活動をしていたので、勝手にもう治ったのかな~などど思っていました。

私が彼を初めて聴いたのは、ロンドンのロイヤルオペラで、ガラだったか。。。違う!オネーギンだわ(笑)1993年の秋で、キャサリン・マルフィターノのタティアナと彼のオネーギン、でジュゼッペ・サバティーニがレンスキー役。かっこよかった、若かったし。

いま改めて聴いてみても、やっぱり彼の声はロシアものが絶対良い。巷では、最高のVerdi歌いとか、彼のルナ伯爵(Il Torovatore)に右に出る者はいない、とか言われるけど、私個人的には、う~ん・・・あまりベルディバリトンとしては違うかな?と。。。。でも、彼のオネーギンは素晴らしいので、今回の降板はとっても残念。

先日のオペラクラス(この報告はまた次に)で、今シーズンのお薦めは。。。。という生徒さんからの質問で、「エフゲニー・オネーギンです!」と言い放ったのに。。。

なので、イチオシではなくなってしまいました。残念。

でも!、このオペラは思春期のティーンと観るのに、とってもお薦めです。我が娘が中学2、3年生の時に一緒に観にいったのですが、もうラブレターを書かないジェネレーションには、逆に新鮮ですごくロマンチックで♡がキュンとなったみたい。

メットのサイトはこちら→メットオペラ/オネーギン

でもでも、本当に悲しいことです。ゆっくり治療に励んで、またオペラの舞台に立って欲しいです。

これは、2007年のオネーギン、第1幕。メトロポリタンオペラにて。タティアナ役は、ルネ・フレミング

これは1993年のロイヤルオペラハウスのWinter Gala(チャイコフスキーサラブレーション)のパンフレットを掘り出してみました。ディーマ(ホヴォロストフスキー氏のニックネーム)、若い! で、横に出てるのは、熊川てっちゃん(笑)

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