ドミンゴも??セクハラ疑惑!?

オペラ界のスーパースター、プラシド・ドミンゴのセクハラ疑惑について思う事。    

昨日(8・12)の夜中に突然舞い込んできたニュース。半分寝ながら、長ーいAP(アソシエイツ・プレス)の記事を読みました。 リンクはこちら https://www.apnews.com/c2d51d690d004992b8cfba3bad827ae9

イヤー、大変なことになった。。。

つい先週かな?メットの元音楽監督のジェームス・レヴァインのセクハラ問題(以上の事件でしたが)とそれに伴うメット解雇にあたり、双方訴えあっていた件が、終止符を打たれたのに。(一応、和解、、、だれが何を払ったのか??多分メットが、契約破棄で払ったんでしょうね。)nyタイムスの記事

APの記事によると、80年代後半から、LAオペラや、ワシントンオペラ(DC)で、スーパーオペラスターのプラシド・ドミンゴが、キャリアのアドバイスを餌に、女性アーティストに関係を求めたり、タッチングやキスなどのセクハラ行動をとっていたというもの。

現在78歳のドミンゴは、長寿キャリアの後半にテノールからバリトンに転身。指揮活動も世界中でアクティブで、自身が築いた若手オペラシンガーのコンペティションの代表/運営や、米国内のオペラハウスで最高の地位を維持するパワーハウス。

ドミンゴ、マスネの『ロミオとジュリエット』の指揮。メットにて。

APの記事にある、ドミンゴのセクハラ行為を訴える女性たちは、シンガー8人とダンサー1人。ほとんどの、シンガーがまだ駆け出しの新人で、そりゃあ、ドミンゴに「君の声は、素晴らしい。将来有望だから、アリアについて話し合おう。」なんて言われたら、うれしいでしょうね。

まだ、オペラ界でのキャリアを望む彼女たちは、リタイアした1名をのぞいて、全員匿名で被害を語っています。

そして、このニュースが流れた直後に、ドミンゴからもステートメントが発表。

それは…

モチロン、否定。

ドミンゴからの声明

彼のコメントでは、「これらの関係は(女性との)、同意のもとであり、歓迎されていた。」だって。(-_-;)

私はこのブログで、今回の疑惑が真実か否か、同意か、否かを問うつもりは、全くないのですが…

ただ、???と感じたのは、、、、

この大スター、この女性たちを執拗なほど、電話やらリハーサルの後やら、誘いまくり、口説きまくってたらしいんだけど、、、、

なんでだろう?

彼ほどの大スターなら、そんなに口説きまくらなくても、お相手しそうな女性がいっぱいいそうなのに。

簡単に口説ける女性は、興味がないの?

自分になびかない女性を口説き落とすのが良いのかな?

もしそうだとしたら、チャレンジを求めてる割には、自分の権力を餌になんて、なんか情けないですが、、、(-_-;)

因みに、彼女たちは、ある程度、口説かれて(応じてしまった女性も数人)、そのあと避け続けたら、もう雇われなかったらしい。

レヴァインの疑惑がすっぱ抜かれたときに、どこかのSNSで、「次は、ドミンゴ!」みたいなコメントがあって、ドミンゴファンに叩かれていたのを、ふと思い出しました。

いくつかのハウスや、オペラフェスティバルでは、「ドミンゴと二人にきりになるな、」と新人に忠告するのが普通だった、という声もあるそう。

うーん…

セクハラとオペラハウス

さて、これからどうなるか興味深いのは、各オペラカンパニーの対応。

今月末にドミンゴ出演予定されている、ザルツブルグ音楽祭。

音楽祭会長の Helga Rabl-Stadler 氏は、 チームドミンゴを声明し、予定通り8月31日にプロシド・ドミンゴ出演の『ルイーザ・ミラー』を上演するそう。

ヨーロッパでは、#Metooは、アメリカでほど真剣にとられてないのか?、セクハラ疑惑の指揮者ガッティや大御所デュトワも早々に復帰しています。

ここアメリカでは、そんなことは全くなく、企業や、団体は、セクハラ疑惑のアーティストや、著名人たちとは、さっさと縁を切って、自分たちの「セクハラ許せん!安全な職場!」を前面にだしています。

今回のドミンゴのセクハラ疑惑に関して、米国でのハウスは、どう対応するのかも注目の的。

先ず、、、、、

ドミンゴがゲスト出演に予定されていた、フィラデルフィアオーケストラのガラコンサート。今回の疑惑で、フィラデルフィアオーケストラは、ドミンゴの出演契約を無効としたと発表。

早い!バッサリ、、、です。

次に、ドミンゴの本拠地でもあるLAオペラ。「ハウス外でのスペシャリストを雇って、調査します。」とだけ声明。

それはそうでしょうね。まあ慎重になるわ。

LAオペラからの声明

そして、最も注目されるのは、やっぱりメトロポリタンオペラ!

メットの地下ギャラリー:ドミンゴデビュー50周年記念パネル

メットは、「LAオペラの調査の結果を待って、今後のドミンゴのメットオペラでの出演を考えます。」でした。

9月末から新シーズンが始まるメットオペラ。ドミンゴ出演予定の今シーズンのVerdiの『マクベス』は、主役二人がダブルキャスト。

ドミンゴ(マクベス)、現在のトップDIVAであるアンナ・ネトレプコ(マクベス夫人)の出演する9月25日&28日は、殆どソールドアウト。

私個人では、元々テノールであるドミンゴが、バリトン役(マクベス)を歌うのは、好みでないし、お薦めでもないので、ドミンゴでない日をレディースナイトとして選びました。

今回の疑惑が、どういう結果に出るかは、わかりませんが、やっぱりもう引退でもよいんじゃないかな~と思います。

もしメットが、ドミンゴとの契約破棄したら、レヴァインの時みたいに、訴訟問題になるかも?

そうしたら、メットの財政上のダメージ大き過ぎ〜😱

私が一番最近見たドミンゴ。『椿姫』のジェルモン役。メットデビュー50周年記念ガラの前日という事もあって、完全売り切れの/ドミンゴファンのフルハウスでした。

追記:たった今サンフランシスコオペラも、10月に予定されていたドミンゴのコンサートをキャンセルすると発表。

さて、さて、メトロポリタンオペラ、どうする?

アップデート:

メットのカンパニー内、セクハラ疑惑のドミンゴと舞台に立つのは、アンコンフォタブルという数々の意見を無視して、ドレスリハーサルまでこぎつけたゲルプ総裁。

でも、結局コーラスメンバーが、メディアにインタビュー受けちゃったんですよね、不満いっぱいで。

雇い主(メット)のサポートゼロだって。

自分たちは一コーラスメンバーで、スターじゃないから、ドル箱じゃないから、意見を聞いてもらえない、歯がゆい。って。

これ、聞いてもらえないのは、勿論はがゆい。でも、聞いてもらってないこーらさうメンバーは、ドミンゴの素行をずっと知ってたんですよね。でも立場的に今までは何も言えなかった。

多くのメンバーが、アンコンフォタブルと言ってるのに、ドル箱ドミンゴのほうが大事だったゲルブ。遂にメディアが入って、降参。

初日当日、ドミンゴ解雇。

なんなんでしょーね。

後味悪い終わり方でした。

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