メトロポリタンオペラ2018~2019シーズン発表ー新音楽監督、ヤニック・ネゼ‐セガン

待ちに待ったメトロポリタンオペラの新シーズン、発表されました。

毎年、2月の初旬になると、ドキドキするオペラオタク母です。それは、バレンタインが待ち遠しいのではなく、メトロポリタンオペラの新シーズンの発表が待ちきれず、いてもたってもいられなくなるから。

 

今年は、去年と同じバレンタインの翌日の2月15日が発表でした。その前から、私を含めオタクファンは、内部情報やら噂やらをネットでシェアーし、あーだこーだと憶測して、心配したり、期待したり、大変な騒ぎ。

 

殆ど、噂は的中していた通りの2018-2019シーズン演目となりました。

 

 

40年のレヴァインMetの後の新風

Photo credit /Rose Callahan at Met Opera on Jan 16, 2018

 

でも、ここで、急に決まったのは、、、、次期音楽監督であるヤニック・ネゼ-セガン氏の就任が、2シーズン早まったこと。

 

これは、本当にヘルシーな決定ですよね。彼が時期音楽監督になると発表されたとき、なんでこんなに待つんだろう、、、、と思ったけど。とりあえず、言い訳は、ヤニック君の予定が2020年ぐらいまで、びっしり詰まっていると、、、、

 

でもこれって、5,6年先の予定だから、いくらでも変更はつくはず。(実際に今回も変更の末、早期就任決定)

 

でもちょっと調べてみると、やっぱりそれは、ヤニック君のスケジュールだけが原因じゃなくて、名誉音楽監督のジェームス・レヴァイン氏の「僕のメット!僕、はまだまだ頑張れるんだから!」という、レヴァイン氏の執着がやっぱりあったようです。

 

なんせ彼は、ケガしての長期休養中も、既に責任を任されてプリンシパルコンダクターとなったファビオ・ルイジ氏のバトン下のメットに、「もう大丈夫だよ~。君はもう帰っていいよ~。」と急にフラッとちらっと復帰してみたりして、王座をなかなか譲らなかったとか。

 

そうこうしてる間に、レヴァイン氏もパーキンソン病に。でも彼、「薬がいいから、大丈夫!」と不死身を主張していたらしい?。

 

結局若くてフレッシュなリーダーの必要性を感じる役員会から「ジミー、もういいよ~!お疲れ様!」という感じで、彼の降板が決まり。でも、まだまだダラダラとバトンタッチ期間が数年続く、、、、と思った矢先のレヴァインのスキャンダル

 

決して、このスキャンダルはメットにとっては致命的なものだったけど、結果よかったんじゃ?

セクハラ+αから始まり、それを当然とみなす、そのエゴイスティックな本人と関係者。そんな状況で、最高のパフォーマンスをしなければならないシンガーや、ミュージシャンたち。

そんな状況を、一掃!とはメットぐらいになると難しいのかもしれないけど、新しいリーダーシップで観客をより魅力してほしいですね~。

ルイジさんの去年のインタビューで、「僕は、ヤニックやアンドリㇲ(ネルソンス)とは違う。サイモン(ラトル)とも。みんなそれぞれ素晴らしいけれど、僕はかれらのように自分を前に出せない。」と言ってました。

 

NYでは、才能だけでなく、キャラがこの大都市に合うような、外交的なマエストロが成功するのであろう、、、と以前NYタイムスで読んだ記憶があるけれど、確かにそうなのかも。特にニューヨーカーのパトロン、、役員たちをハッピーにできるのは、絶対それが必要なんでしょうね。しかも、オペラハウスに関しては、次の世代の観客を呼べるマエストロ、、、

 

何かリレイトできたり、音楽性だけでなく、他の意味でもファン層ができる人が必要なんだと思います。

(でもそれを言うと、レヴァインのほかの意味のファンなんていたの??…となるけど。)

 

ヤニック君は、まさに外交的なキャラ。メディアもハンドルできそうだし、この辺、デュダメル君と張り合える(笑)

 

マスタークラスをしても、本当にエンターテーニングなヤニック君。

(先月、ジュリアードでのマスタークラス、必見!)

 

今年の演目は、彼の意見は反映されてないけど、今後どんな演目を考えるのか楽しみです。

 

次回のブログで、私個人の期待する演目について、書きますね(^^♪

 

★オマケ

あ!このポストを週末放置している間に、Metで、ロッシーニの『セミラーミデ』が開幕しました。

 

私は、生中継をXMで聴いたのですが、いやああああああ、素晴らしい♡

やっぱり、ロッシーニのセリアは大好きだけど、このオペラは、他のセリアよりも、もっと素晴らしい(笑)

ベルカントファンは必聴。私は、できれば毎日でも聴きに行きたいです♡

何がすごいって、すべての主要キャストが素晴らしい。

ささっと書くと、、、、、

私の大好きな、カマレナ君。パッとしない役なのに、なぜか聴かせどころ沢山(笑)で、本当に素晴らしい。

(リンクはリハーサル。もっと似合う髪型考えてあげてください、メットかつら係!)

 

で、またまたもうびっくりするほど興奮なのが、アルサーチェ役のエリザベス・ドゥショング。この役は天下のメゾ、マリリンホーン様が芸術性の頂点に挙げた役だから、プレッシャーもすごかったと思うけど、もうすごい。この音符のすごい数(!)をすべて、確実に歌えてしまう、スリル満点です。

 

主役のアンジェラ・ミード…メディア全体に好評で、彼女のスキルは圧巻です。私は、彼女は正直好みのシンガーではないのだけれど(笑)

 

アッスール役のイルダール・アブドラザコフも、本当にベルカントに向いてる。先月のフィガロは、キャラがすごく良かったけど、音楽的には、やっぱりモーツアルトよりもベルカント向け!来シーズンはジョヴァンニのレポレロを歌うらしいけど、これもどちらかというと演技力で勝負なのかしら。

とにかく!これほど、ゴージャスな声の競演は今シーズンないです!

 

来シーズンはベルカントは殆どないので、NY近郊の方は、絶対チケット購入すべき。又は、3月㏩のHDライブに!

日本の方は、4月の中旬にメットライブビューイングが始まります。お見逃しなく!!絶対絶対おすすめ!

 

ではでは、ハッピーリスニング♬

 

 

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