人気オペラ@メトロポリタンオペラ・2018-2019シーズンのレビュウー①

さて、数日前にニューヨークのメトロポリタンオペラでのシーズンもおしまいでした。

寂しくなります。

夏はどう過ごすのだ!と毎年路頭に迷うのですが(笑)

現在は来シーズンの予定をたてつつ、シーズン最後の数週間の忙しさに未だに茫然(余韻に浸って)中。

その原因はやはり、ワーグナーのニーベルングの指輪?にありました。(どの新聞でも絶賛

まあ、この話は次回にするとして、、、、

 

 

評判の良かったオペラ(演目)

さて、数日前のメットラジオの中継で、今シーズンのベスト7ぐらいをリスナーから募って発表してました。

結果は以下の通り

  • アンナ・ネトレプコ主演『アドリアーナ・ルクルブール』
  • エヴァマリア・ウエストブロック、ヨーナス・カウフマン主演 『西部の娘』
  • プリティ・ヤンディ & ハビエ・カマレナ主演『連帯の娘』

 

 

第1位 :『アドリアーナ・ルクルブール』(チリア作曲)011da06c84058e6b622a9171b90999e05c0a5fac10

これは、わかります。スターパワー!現在の最高の実力そしてプライベートも等身大のDIVA, アンナ・ネトレプコ♡。

主役のアンナちゃんは、もちろん脇役も、それぞれのシンガーが本当に素晴らしかった。これも、ジャンナンドレア・ノセダの指揮がビシッとまとめてたからなんでしょうね。

ベチャワ(テノール)もよかったし、プリンチペッサ役のアニータ・ラシュベリシュベリも凄かった(というか、怖かった)。

アンナちゃんは、インタビューでもこの役(アドリアーナ)が大好きらしく、パリでは、実在したアドリアーナの出演していた劇場(というかレストラン)も訪ねたり、どっぷり役にはまっていたよう。アンナちゃんの凄いところは、音色と技術はもちろんだけれど、お芝居が本当にうまい。アドリアーナの気高いけれど、上流階級の人々に囲まれつつも、女優であり、立場が弱い悲しみとか、本当によく表現できていました。

でも、でも、何が一番素晴らしかったって、アンサンブルでしょうね。

どのキャストをとっても、素晴らしかった。

個人的には、アドリアーナに片思いする劇場マネージャーのMichonnet役のアンブロージオ・マエストリが一番好きでした。

彼がアドリアーナを慰めるシーン、実は片思いなんだ独白するシーン、もう深みがあってジーンときました。そして、完璧なディクション!

このあと、すぐ彼が主役を歌うファルスタッフのチケット購入(笑)。これは2回も行ってしまった

アドリアーナ・ルクルブール カーテンコール

 

 

第2位:『西部の娘』(プッチーニ作曲)

2位と、3位は私が主催するオペラ講座のレデイースナイトで見た演目なので、嬉しい。

でも・・・・(笑)

同じオペラで、キャストで、オケで、指揮者で、演出でも、日によって出来が全然違ったんだろうな、、、というのが正直な感想。

ルックス・実力ともにナンバー1といわれるキングオブテノール(と日本の雑誌で紹介?)のヨーナス・カウフマンの久々のメット出演ということで、プッチーニの比較的マイナーなオペラでも皆さんと一緒にすっごく期待して出向いたのですが、、、、わずか4演目しか歌わなかったのに、私たちの観た2公演目は、「風邪で不調、、、でも歌います。」の伏線とともに出演。なんか、情けないディック・ジョンソンで終わってしまいました。

しかも、ミニー役のエヴァマリア・ウエストブロックが背が高いのか?、「ヨーナス、小さいねえ、、、あっ、手も小さい?」となんか、いまいちのめり込めず(-_-;)

ラジオとHD中継は、最終日で力を振り絞ったようですが…

⇒その甲斐あっての、第2位なのかな?それともスターパワーで、ヨーナス、NYに来てくれてありがとう~♡の第2位??(-_-;)

これねー。

わかるの、人間だから、体調悪くなるの。

でも、アマチュアでないし、ルーキーでもないんだから、たった4回の公演で、しかも季節の良い秋!、体調管理も仕事のうちだと思うんだけど…

「ビタミン剤でも送ろうか。」とか「免疫を強くする食生活のアドバイス教えてあげたいね。」など、オペラの感動よりも、母親旋風いっぱいの我がクラスの皆さんの感想でした(笑)

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3位:『連帯の娘』(ドニゼッティ作曲)

これはー!もちろん何を言っても、3位に上がったのは、すべてカマレナ君のおかげでしょう!

あの高音Cが9音続く、テノールのアリアのエベレスト山といわれる「友よ♪」を、全公演でアンコールするという、史上初めての驚異をを成し遂げたカマレナ君♡

この人、高音は、まったく無理がない!しかも、リリックなんだけど、男性的な強さがあって、本当に素晴らしい。

しかも、この役、すっごくはまり役♡

情けないけど、かわいい(笑)

プリティ・ヤンディは個人的には、毎回ウォームアップに時間がかかり過ぎ?だと思ってしまう(3回観に行った)。なので、いつも1幕目は、声がいまいち。技巧はすごいけれど、感動はしないのよねー。まあ、よいところは、エネルギーはいっぱいだし、可愛くて、マリーにあってるのかな?。

でも、オリジナルキャストの、ナタリー・デセイを見ちゃうと、なんかね。

大体この演出は、フランスの演出家のローレン・ペリーが歌う女優と言われるナタリー・デセイとともに作ったもの。お芝居・動きがめちゃくちゃに求められのです。それが、シンガーによっては、指導されたことをこなしていても、わざとらしく見えちゃったりもするのよねー。

いやあ、コメディは難しいですね、映画・お芝居でもオペラでも。

今回の脇役も素晴らしかった。マダム役のステファニー・ブライスは、レディースナイトで行った日は、不調で2幕目からキャンセルで、代役のメゾが歌うというハプニングも。

ででもその後の公演は、素晴らしく、さすがでした。

歌わない役でていた、キャサリン・ターナは、面白かったけど、もっと彼女をうまく使う演出があったのでは?ともったいない感でいっぱいでした。

でも、やっぱりどう考えても、観客はカマレナ君を見に行ってたのよね。

題名を『連隊に入った息子』と変えたほうが?(笑)

来シーズンのカマレナ君は、お得意のロッシーニで『La Cenerentola』

もう予約しました~♡

 

第4位以降は、ワーグナーやヴェルディが続きました。

もちろん、アンナちゃんの『アイーダ』も。

ワーグナーは、もちろん『ニーベルングの指輪』ですよね。

これも、興味深い結果がでていました。

今年は、息子もHD配信のほうですが、遂にワーグナーデビュー!

こちらについては、また後日。

次回は、私のトップ3を紹介したいと思います。

今回のトップ3や、次回のトップ3で、ライブビューのアンコール上映の参考になれば、うれしいです。

 

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