ヨーロッパのオペラハウスが、再開し始めたと同時に、無料配信もドッと減りました。
そんな中でも、メトロポリタンオペラ(通称メットオペラ)は無料配信を続けてくれています。
さて、
6月第1週の予定が発表されました。
これが!
もうすでに、何度も配信されたけど、来週の配信作品の殆どが、お勧め作品。
しかも、7作品中、5作品がレディースナイトのクラスで見に行った作品。
なので、
レディースナイトに参加された方は、資料を引っ張り出して、生で観た時の感動にどっぷりつかってください。
今回初めての方も、オペラの醍醐味を最高のキャストや演出で楽しめるので、是非。
5/31~6/6のメットオペラ配信作品一覧
*無料配信は、NY時間の19時ごろから、翌日の18時半までです。
**メットオペラのHPに入り、ホームページの見出しスライドの左下に、「Nightly OperaStream」という欄があります。それをクリックすると、その日の配信が視聴できます。https://www.metopera.org/
- 5月31日(月)Turandot トゥーランドット byプッチーニ 2019年10月上演・録音
- 6月1日(火)Samson et Dalila サムソンとデリラ byサンサーンス 2018年10月上演・録音
- 6月2日 (水) Carmen カルメン byビゼー 2019年2月上演・録画
- 6月3日 (木) La Fille du Régiment 連帯の娘 byドニゼッティ 2019年 3月上演・録画
- 6月4日(金) Porgy and Bess ポギーとベス byガーシュイン 2020年2月上演・録画
- 6月5日(土) Macbeth マクベス by ヴェルディ 2014年10月上演・録音
- 6月6日(日) Akhnaten アクナーテン byグラス 2019年11月上演・録音 *これはモダンなので、ビジュアルを楽しんでください。
今日から、お勧め5作(多分)を1日1作で、解説します。
あくまでも、私の意見です。 特にシンガーの好み等は、独断と偏見。
見逃さないためには、本ブログのフォローをお勧めします。
それぞれの配信日、前日には、アップしますねー。(プレッシャー💦)
又は、FBのオペラグループにリンクをシェアするので、そちらでも!
5月31日配信 Turandot
荒筋:
架空の北京が舞台。 氷の心を持つ絶世の美女トゥーランドット姫は、ご先祖の姫が外敵に侵され殺された恨みを晴らすがために、求婚する男性(海外の王子様中心)に、ハードルを与える。
求婚者は、トゥーランドット姫の出す3つの謎に答えられれば、彼女と結婚できるが、答えられなければ、死刑(さらし首)。過去に成功した者はいず、みんなさらし首状態で、その始末をする3人の士官(ピン、ポン、パン)もうんざり気味。
そこに、流れ者の男が、姫をチラ見してひとめぼれ。周りが止めるのも聞かず、チャレンジを知らすゴングを鳴らす。実は彼(外者呼ばれる)は、祖国を中国に攻められ、身分を隠して逃亡中の王子、カラフで、北京で離れ離れになってしまい盲目となった父とお世話をする奴隷娘リューと再会したばかり。
見事に3つの質問に答えてしまう堂々とした外者に惹かれつつも、結婚を拒むトゥーランドット姫に、「夜明けまでに私の名前がわかれば、私は貴女を諦めます。」と言います。
まあその後、姫は国民を脅迫したり、リューを拷問をかけて自殺に追い込んだりして、名前を探し当てようとするけど、失敗。最後に、カラフにキスされて、よろよろなってる姫をみた彼はこれはいけるぞ!と確信して、自分の名前を彼女に教えちゃいます。で、一瞬、しまった!とおもうんですが(笑)結局は、二人は結ばれる、、、という、冷静に考えれば、プリビリッジな姫と王子の勝手な行動のお話。(笑)
マメ知識
こんなお話も、フランコ・ゼッフェリが手掛けた、キンキンキラキラの凄ーいゴージャスなセットと、プッチーニの素晴らしい音楽で、最高の作品となっちゃいます。
トゥーランドットは、プッチーニの遺作で、最後は彼の下書きをもとに、別の作曲家が創ったもの。
リューの死、までがプッチーニ自身の作曲です。
今回の演出&キャスト
今回配信されるアーカイブは、ワーグナーやシュトラウスを得意とする、クリスティーナ・ガーキーが主役を歌って、カラフが、ユーシフ・エイヴァゾフ。リューは、最近すごい活躍をしているイタリア人ソプラノのエレノラ・ブラート、指揮は現メット音楽監督のヤニック・ネゼーセガン。
私たちクラスが見た日は、主役のトゥーランドットと指揮ヤニック君が同じでした。
ポイント
- このオペラ、主役はトゥーランドットだけど、姫は2幕目からしか出ません。
- ずっと出ずっぱりはカラフ。
- 超有名な「誰も寝てはならぬ」が3幕目の初めにあり、テノールが弱いと、魅力半減になります。
- このカラフ役は、他のイタリアオペラのテノール役よりも重量級で、ドラマチックなものが望まれます。
- トゥーランドット姫もヘビー級のソプラノの声を求められます。
- 大抵の場合、ワーグナーを歌うソプラノが姫役を歌います。
- なので、それに負けないテノールの声が必要。
という点とみると、、、、ユーシフは、高音はでるけど、なんかキャラが弱い(笑)深みがないというか。
私個人の意見は、特にイタリアオペラは声に表情が欲しいと思うんです。
正直ユーシフはつまらない(すみません、ユーシフファン)。。。
姫役のガーキーも、正直パッとしない。ワーグナーソプラノだったら、もっとビーンと強力パワーかな?と期待だったのですが、特にそうでもないし。。。。
今回の配信のキャストは、正直最高ではないです(笑)
というか、私は好みではないです。
私たちが見に行った時は、ヤニック君が、ガンガン飛ばしてて、これでもかー!!ってオーケストラを鳴らしてたんですよ。気持ちいいけど、シンガーは大変。
だって、観客とメインシンガーの間には、そのガンガン鳴らすオケとコーラスがいるんです。
それを乗り越えて(かききって)声が届かなきゃいけない(特に平土間の観客には)。
テノールの声が届かなかったり💦
まあ、こんな感じなので、このオペラで、最高のキャストに出会うのって、稀…だと思います。(-_-;)
素晴らしかったのは、コーラス!!
メトロポリタンオペラのコーラスって、私、世界一番だと思うんですよね。
色々思うことはあるけれど、
このメットの演出は本当に、ザ・オペラ!って感じで大好きです。
聴き所
聴き所は、一般的には、テノールのアリア「誰も寝てはならぬ」、、、ですが、それは示唆せずとも皆さん思うところでしょう。
こればっかりに注目が行くので、歌うテノールも、それの為にエネルギーセーブする場合が多くて、ちょっと嫌になります(笑)
酷い時は、最後の「♬ビンチェーロ~」の高音にすべてをかける。。。嗚呼😿
私はそれより、2幕目2場の初めに、トゥーランドット姫が歌うアリア「In Quest Reggia」が大好きで、息をのんで聴きます。
彼女がご先祖の悲劇を語る内容ですが、これは低音と高音の音域が広くて、しかも、オーケストラは、殆どリズム的な伴奏なので、声がしっかりさらけ出されちゃうんです。メロディーも早いわけもなく、リズミカルでもないので、ごまかしも聞かない。
しかも、2幕まで、声を出さないから、それまでに楽屋でうまくウォームアップしていないと、いきなりのアリアだから、声がうまく出ない場合もあるんですよね。
大好きなアリアで聴き所のひとつです。
他には、リューのアリアも1幕目と3幕目にあり、これは典型的なプッチーニ節といわれるリリカルな(内容は泣ける演歌?とも思わせるような)アリアです。
あと、北京の人々を表す群衆。。。。コーラス。
プッチーニの音楽は、絵画のようで、音楽が筆のようにその状況・シーンを表してくれます。
コーラスの音楽、、、、本当に北京の人々が渦巻いて、嘆いている様子が本当によくわかります。
では、次回の解説は『カルメン』です。
(余裕があればサムソンも?)
ちなみに、今回のお勧め作品は、簡単解説ライブをFBグループでやりました。
アーカイブで観れるので、是非FBグループ オペラ一緒に観ましょう~にご参加ください!